出雲にまつわるお酒の物語とは?
日本酒の発祥に関する伝説の中で、出雲地方にまつわるものがあります。
出雲地方は、島根県に位置し、日本の古代文化や神話に深く関わっています。
この地域には、日本酒の起源に関連する興味深い物語が伝えられています。
本記事の内容
- 出雲地方の神話
- 出雲地方の日本酒
出雲地方の神話
- 八保遠呂智(やまたのおろち)と八塩折(やしおり)の酒
- 佐香神社の久斯之神(さかじんじゃのくすのかみ)と神在月(かみありつき)
- 因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)
八俣遠呂智(やまたのおろち)と八塩折(やしおり)の酒
八塩折(やしおり)の酒は、八俣遠呂智(やまたのおろち)を退治する際に使用された伝説的な酒のことを指します。
酒はおろちの大好物で、酒に酔ったところを須佐之男命(すさのおのみこと)が退治したと伝えられています。
お酒でお酒を醸してつくられるやしおりの酒は、古事記にも記されており、日本最古の酒とも言われています。
当時のものではないですが、同じような製造方法を用いて八塩折の酒は、國暉酒造株式会社で販売されています。
佐香神社の久斯之神(さかじんじゃのくすのかみ)と神在月(かみありつき)
出雲市の佐香神社は、日本の出雲地方にある神社で、「くすのかみ」が祀られているとして知られています。
くすのかみは、出雲地方の伝説や神話に登場する神の一つで、出雲地方の神話において非常に重要な役割を果たしています。
旧暦の10月10日全国から八百万の労をねぎらうため、「くすのかみ」が酒を醸し、振舞ったとされています。
出雲大社では、この時期に行われる祭りである「神在祭(かみありさい)」が有名で、日本中の神々が出雲に集まっているため、出雲地方では10月を「神在月」と呼びます。
因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)
神在祭が行われる出雲大社に伝わる神話になります。
白うさぎを助けた出雲の国の大穴牟遅神(おおなむちのかみ)が因幡の国の八上比売(やがみひめ)と結ばれるお話です。
あらすじを簡単に説明すると、
出雲の国のおおなむちのかみが、美しい姫がいるとの噂を聞き、兄弟達と因幡の国にいるやがみひめに会いに行きます。
おおなむちのかみは優しい方で兄弟の荷物を持ち、一番後ろを歩くことになります。
旅の途中で皮の剥がれたうさぎに合います。先に行った兄弟達に意地悪されて泣いていました。
理由を聞いたおおなむちのかみは、うさぎにアドバイスをすると、毛が生えてきて元のうさぎに戻ることができました。
そんな感じで一番遅く因幡につきますが、やがみひめに求められたのは優しいおおなむちのかみでした。
おおなむちのかみはその後大国主大神様(おおくにぬしおおがみさま)と名を改め、国造りの物語へ進みます。
大国主大神様(おおくにぬしおおがみさま)は、出雲大社に祀られている神様です。
日本の神話は色々なところで使用されてます。
映画シンゴジラの「ヤシオリ作戦」など洒落が利いていると思います。
また、出雲以外では10月は「神無月」と言われているのは、全国の神様が出雲に集まっているからですね。
出雲地方の日本酒
- 出雲大社と神在祭
- 日本酒の起源
- 出雲地方の文化と日本酒
出雲大社と神在祭
出雲地方は、日本の古代から神道の聖地とされ、特に出雲大社がその象徴です。
出雲大社は、神在祭(かみありさい)として知られる、国内外の神々が年に一度出雲に集まり、国の運勢を占う重要な祭りが行われる場所として名高いです。
そして、この祭りには日本酒が欠かせない役割を果たすのです。
神在祭は、出雲大社が神々の祭りである神在祭を祝う際、日本酒が特別な儀式の一環として使用されたという伝説に基づいています。
この儀式は、神々に祈りを捧げ、国の運勢を占うものであり、神職たちによって厳粛に執り行われます。
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【日本酒ガイド】 出雲の文化 「神々の集い。出雲大社神在祭の魅力を探る。」
日本酒の起源
伝説によれば、出雲地方が日本酒の発祥地である理由は、日本酒の歴史と関連する重要な要素に由来しています。
古代、日本酒はまだ一般の人々に広まっておらず、酒造りの技術は神聖な場所である出雲大社の神職によって秘密裏に守られていました。
これは、日本酒が神聖な飲み物としての位置づけを受けていたことを示しています。
日本酒の製造は、神職たちによって神の祝福を受けた儀式の一環として行われました。
出雲大社の神職たちは、神々に奉納する特別な日本酒を醸造し、その過程は神聖なものでした。
この日本酒は祭りの際、神々と共に楽しまれ、神職たちによって神聖な儀式に使用されました。
出雲の日本酒は、神々への供物としての役割を果たし、神職たちによって醸造され、神聖な儀式に使用されたことから、
この地域が日本酒の起源の一つとされています。
出雲地方の文化と日本酒
出雲の日本酒は、その歴史と伝統に裏打ちされた特別な存在であり、
日本酒愛好家や文化愛好家にとって、この地域の魅力的な物語と結びついています。
出雲地方は、日本酒の根源としての役割を誇り、その伝説は日本酒文化に深い影響を与え続けています。
日本酒の発祥地としての重要な地位を持ち、その伝説は日本酒文化の一部として今も語り継がれています。
出雲大社と神在祭は、日本酒と神道の融合を象徴し、日本酒が神聖な存在として扱われてきた歴史を物語っています。
この伝説は、日本酒愛好家や文化愛好家にとって、日本酒の歴史と精神的な側面を探求する貴重な情報源となっています。
出雲地方は、その豊かな伝統と深い信仰によって、日本酒の魅力を広める役割を果たし続けており、日本酒愛好家にとって訪れるべき場所とされています。