日本酒の大会とは?
日本酒の大会は、日本酒の魅力を広め、品質向上を促進し、酒造りの技術を競い合う場として、日本国内外で盛んに開催されています。
これらの大会は、酒造り産業にとって重要な役割を果たし、多くの酒蔵と酒造り愛好者にとって待ち望まれるイベントです。
また、日本酒愛好家にとって、これらの大会の結果は貴重な情報源です。
優れた酒を見つけ、評価を参考にして、日本酒の知識と楽しみを深めることができます。
また、受賞した酒蔵の酒を試すことで、新たな味わいを発見し、酒の世界を探索する楽しさを味わえます。
本記事の内容
- 国内の日本酒の大会
- 海外の日本酒の大会
国内の日本酒の大会
- 全国新酒鑑評会
- SAKE COMPETITION
- ワイングラスでおいしい日本酒アワード
- 全国燗酒コンテスト
- 酒屋大賞
全国新酒鑑評会
全国新酒鑑評会は、日本国内最大規模の日本酒のコンペティションの一つで、100年以上の歴史がある最も権威のある日本酒の評価大会の一つです。
この大会は、全国各地から多くの蔵元が新酒を持ち込み、優れた酒に対して審査員が評価します。
目標は、国際市場における日本酒に対する理解および認識を向上させ、流通と販売を促進することにあります。
日本国内外の著名な酒類専門家、ジャーナリストから構成される審査会が表彰を行なうだけでなく、
出品される酒全体が香味の多様性、技術の優秀性、地域性や蔵元の個性といった情報を世界に向けて発信するためにも欠かせない大会になります。
金賞や特別賞を授与する蔵元にとって非常に名誉なことです。
SAKE COMPETITION
市販酒のみを対象にしているコンペティションです。
「ブランドによらず消費者が本当に美味しい日本酒にもっと巡り会えるよう、新しい基準を示したい」というのが、本コンペティションの理念です。
SAKE COMPETITION実行委員会主催で、元・サッカー日本代表の中田英寿氏が実行委員長を務めています。
日本酒のトレンドを牽引し、総出品数は国内最多となるコンペティションです。
ワイングラスでおいしい日本酒アワード
世界中の日本食のブームは各国の都市部では様々な形で楽しまれています。
その中で、各国の文化・食のスタイルと、日本酒を海外では一般的なワイングラスで飲むスタイルに出会い、香りの楽しさと見た目の美しさを感じさせてくれるのは、ワイングラスであるという理念のもと、2011年に「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」は始まりました。
日本酒を評価するのに欠かせない大会になります。
全国燗酒コンテスト
「全国燗酒コンテスト」は世界で唯一、温めておいしい日本酒を選ぶコンテストです。
日本酒のもっとも重要な特徴は温めても冷やしてもおいしく飲めることです。
「温めておいしい酒」を周知することによって、「燗」という日本酒ならではの魅力をアピールすることを目的としたコンテストです。
酒屋大賞
『酒屋大賞』全国の日本酒の流通に携わるプロフェッショナルが集い、今消費者に最もお薦めしたい酒蔵を選ぶアワードです。
日本酒を業務・一般小売市場に流通させるプロである酒販店員が持つ視点で選ぶWEB投票と、利酒による本選投票によって選ばれます。
日々情熱を持って日本酒と向き合う酒販店員だからこそ、心からお薦めしたいこだわりの一本がある。
そんな一本を生み出す酒蔵が全国から集結し、プロフェッショナルたちによってその年の一番の酒蔵を決める、これまでにないまったく新しい取り組みです。
海外の日本酒の大会
- IWC (International Wine Challenge)
- LSC (London Sake Challenge)
- Kura Master
- US National Sake Appraisal
- Joy of Sake
IWC (International Wine Challenge)
IWCは国際的なワインの評価イベントで、2007年から「SAKE部門」が誕生しました。
日本酒が国際的な評価を受ける重要なイベントになります。
9カテゴリーに分けられ、それぞれの部でブラインドテイスティングによる審査が行われます。
SAKE部門の最高賞は「チャンピオン・サケ」の称号が授けられます。
国際市場で日本酒の理解と認知度を高める重要な舞台となっています。
LSC (London Sake Challenge)
ロンドン酒チャレンジは2012年ロンドンオリンピックと同時期に初開催されました。
日本国外で日本酒の普及を促進、新しい基準での日本酒の魅力を訴えることを目的としています。
現在は「世界基準で審査する日本酒品評会」としてその地位を確立しています。
審査員は世界各国で活躍する、日本酒を熟知した酒ソムリエから構成され、厳正な審査を行います。
日本酒の品質はもちろん、ラベル・ボトル・箱のデザインやフードペアリングなど総合的に審査されるのがこのコンペティションの特徴です。
日本国内だけでなく、海外でのマーケット展開において、とても重要なイベントと言えるでしょう。
Kura Master
フランスで開催される日本酒の評価大会になります。
フランス全土から集められるソムリエなどの料理関係者がワインの専門家として日本酒を審査するのが特徴です。
日本酒の国際的な認知を高める役割を果たしています。
US National Sake Appraisal (全米日本酒歓評会)
アメリカ国内で行われるこの大会は、2001年より毎年開催され、日本国外で最も歴史の長い日本酒の品評会です。
プロの審査員が、アメリカ内外の蔵元から提供された酒を、日本の伝統的な審査方法を用いて、金賞や特別賞を授与します。
その中でも特に高得点を獲得した出品酒にグランプリ、準グランプリが贈られます。
すべての出品酒は、ニューヨークやホノルルで開催される一般公開の利き酒会、Joy of Sakeにおいて試飲用に展示され、
多くの日本酒ファンにテイスティングされる機会が設けられています。
Joy of Sake
ニューヨーク、ホノルルなどで開催されるこのイベントは、全米日本酒鑑評会で出品される日本酒の一般公開の利き酒会になります。
日本酒愛好者と蔵元をつなげる機会を提供します。日本からの酒が出品され、賞が授与されます。
日本酒を理解する一番良い方法は、実際にさまざまな日本酒を味わってみることです。
ジョイ・オブ・サケは日本酒への啓蒙を図ることを目的としております。
日本国外最大の日本酒イベントとして世界各都市で毎年開催しています。
たくさんの品揃えの日本酒と地元の人気レストランによる多彩な料理をパーティー形式で楽しむという魅力的な日本酒体験が魅力です。
これらの日本酒の大会は、酒蔵業界にとって大きな意義を持っています。
まず第一に、品質向上を促進し、酒蔵がより優れた日本酒を製造する助けとなります。
また、新たな酒を発見し、市場での競争力を高める機会ともなっています。
消費者にとっても、高品質な酒を見つける手助けとなり、日本酒の多様性と美味しさを楽しむ機会となります。
これらの大会を通じて、日本酒は世界中にその魅力を発信し、賞賛されています。