日本酒の種類はたくさんあります。
ラベルを見て選び方がわかれば、好みの日本酒を選ぶことができます。
ラベルの見方を学びましょう。
ラベル表示
- 各表示の内容について
各表示の内容について
まずはラベルの写真ですが、亀泉の表示がわかりやすいのでこの写真で説明します。
上記のようにに細かく書いてあれば、味まである程度判断できます。
銘柄 : 亀泉
日本酒の名前です。
特定名称酒 : 純米吟醸原酒
米の磨き割合で変わる名前です。
酵母 : CEL-24
使用している酵母です。味に影響ありです。
アルコール度数 : 14.0
アルコールの度数。日本酒の平均は約16度です。
日本酒度 : -13
酒度はマイナスであるほど甘口となります。
プラスであるほど辛口となります。
-1.4~1.4がちょうど中間です。
ちなみにこの日本酒はかなり甘口です。
酸度 : 1.7
酸が少なければ甘く感じます。
多いと辛く感じます。
酸度の平均は1,3です。
アミノ酸 : 0.9
酸が少なければすっきり感じます。
多いと濃く感じます。
原材料名 : 米(国産)米麹(国産米)
使用している米と米麹です。
精米歩合 : 50%
酒米を磨いた割合です。
数字が低いほど磨いた量が多くなります。
この写真は細かく表示している写真です。
上で紹介している内容だとアルコール度数と原材料名は必要記載です。
※製造年月、製造者、容量なども必要記載です。
任意の記載事項の中で、
特定名称酒、原材料名、日本酒度、酸度、精米歩合については重要です。
特定名称酒について
- 純米酒グループ
- 本醸造酒グループ
- 吟醸酒グループ
特定名称酒ですが、
グループ分けをすると3つに分かれて合計8種類の名称に分けれます。
純米酒グループ
純米酒は、その名の通り、純粋に米だけで造られた酒。
米の旨味が深く感じらる通好みの日本酒です。
・純米酒
米、米麹及び水を原料とした清酒です。
・特別純米酒
米、米麹及び水を原料とした清酒です。
精米歩合が60%以下です。
冷から熱燗まで楽しめる日本酒です。
本醸造グループ
本醸造酒は、純米酒とほぼ同じですが、米と米麹、水の他に、醸造アルコールを加えて造ります。
精米歩合は「70%以下のもの」です。
・本醸造酒
米、米麹及び水を原料とし、醸造アルコールを添加した清酒。
精米歩合が70%以下です。
・特別本醸造酒
米、米麹及び水を原料とし、醸造アルコールを添加した清酒。
精米歩合が60%以下です。
本醸造酒はスッキリとした辛口が特徴です。
また、「醸造アルコール」は日本酒に添加することにより辛口でクリアな味わいになります。
吟醸酒グループ
吟醸酒とは、本醸造酒とほぼ同じですが、米と米麹、水に醸造アルコールを加えた原料で造られています。
精米歩合は「60%以下のもの」です。
・吟醸酒
米、米麹及び水を原料とし、醸造アルコールを添加した清酒。
精米歩合が60%以下です。
・大吟醸酒
米、米麹及び水を原料とし、醸造アルコールを添加した清酒。
精米歩合が50%以下です。
・純米吟醸酒
米、米麹及び水を原料とし、醸造アルコールを添加していない清酒。
精米歩合が60%以下です。
・純米大吟醸酒
米、米麹及び水を原料とし、醸造アルコールを添加していない清酒。
精米歩合が50%以下です。
吟醸酒は果実を思わせる華やかな香りとスッキリとした味わいが特徴です。
吟醸酒のなかでも、純米がつく吟醸酒は「醸造アルコール」が入ってません。
原材料名について
- 原材料(酒米)の味わいの違いについて
原材料名ですが、
酒米から日本酒の味わいがイメージがつきます。
代表的な酒米を紹介します。
原材料(酒米)の味わいの違いについて
・山名錦
ふくよかで柔らかながら、綺麗な香味になりやすい特徴があります。
・五百万石
軽快な香味になりやすく、淡麗のお酒になりやすい特徴があります。
・美山錦
軽快な香味になりやすく、他の酒米よりも米の味が出るのが特徴です。
・雄町
濃醇な香味になりやすく、しっかりとした味わいになるのが特徴です。
以上の酒米はよく使われています。
西日本のお酒は山田錦が多い印象です。中部地方は五百万石が多い印象です。
都道府県毎に生産量が多い酒米があります。
その県で交配して開発した酒米です。
広島の八反錦1号、青森の華吹雪、宮城の蔵の華などです。
広島の八反錦1号=八反35号 × 秋津穂
青森の華吹雪=おくほまれ × ふ系103号
開発米は東北地方が多いです。
寒冷地用に適した酒米を開発してるからです。
精米歩合について
- 精米歩合とは
- 精米歩合の味わいの違いについて
精米歩合とは
製造過程でどれくらい削られた米を使用しているか??
残った米の割合を表したものです。
ちなみに、食用米の精米歩合は約90%程です。
日本酒造りに使うお米の精米歩合は、70%前後が一般的です。
なぜ磨くのかというと、
日本酒造りにおける米の表層部分は雑味の原因になるたんぱく質や脂質やでんぷんなどの栄養素が多く含まれています。
この栄養素が多いと、雑味が残りお酒の香りが消えてしまうのです。
なので、日本酒造りにとっては必要のない米の表層部を磨くわけです。
精米歩合60%以下の米から造られた酒を吟醸酒、50%以下のものを大吟醸酒と呼びます。
削った部分を表すのは「精白率」と呼びます。
精米歩合60%と精白率40%は、同じ割合を表していることになります。
精米歩合の味わいの違いについて
精米歩合は、日本酒の香りや味に大きく影響を与えます。
・精米歩合が高い。多く磨いた日本酒は・・・
華やかな香りで、すっきりとして雑味のないクリアな味わいになります。
華やかな香りを重視した日本酒になります。
・精米歩合が低い。あまり磨いてない日本酒は・・・
控えめな米本来の香りで、芳醇(ほうじゅん)なコクのある味わいになります。
米の旨味を特徴とした日本酒になります。
香りの変化する理由は、米に表面に含まれる脂質の量が違うからです。
脂質には、香り成分を抑制する力があります。
精米歩合の値が小さいほど、香り豊かなお酒になります。
日本酒度について
- 日本酒度とは
- 酸度とアミノ酸度
日本酒度とは
日本酒に含まれる糖分の量を数値化したものです。
甘みと辛みを定量的に把握するための基準の一つになります。
糖が少なければプラスに、多ければマイナスの表示になります。
・大甘口 / 大辛口
-6.0以上 / +6.0以上
・甘口 / 辛口
-5.9~-3.4 / +3.4~+5.9
・やや甘口 / やや辛口
-3.4~-1.4 / +1.4~+3.4
・普通
-1.4-~0 / 0~+1.4
他にも、日本酒度と一緒に
酸度とアミノ酸度の表示も覚えましょう。
酸度とアミノ酸度とは?
・酸度とは・・・
お酒に含まれるコハク酸、リンゴ酸、乳酸などの酸の量を数値化したものです。
酸度が高ければ辛くに感じ、逆に酸度が低いと甘く感じます。
・アミノ酸度とは・・・
お酒に含まれるアミノ酸の量を数値化したものです。
酸度が高ければ味わいが濃く感じ、逆に酸度が低いと味わいがすっきりと感じます。
日本酒度と酸度でわかる味わいの違い
酸度が低く日本酒度がプラスだと「淡麗辛口」 ・・・酸味と糖分が少なく、さっぱりしたキレのある日本酒。
酸度が低く日本酒度がマイナスだと「淡麗甘口」 ・・・酸味と糖分が少なく、さっぱりしてまろやかな日本酒。
酸度が高く日本酒度がプラスだと「濃醇辛口」 ・・・酸味と糖分が多く、コクとキレがある日本酒。
酸度が高く日本酒度がマイナスだと「濃醇甘口」 ・・・酸味と糖分が多く、コクがありまろやかな日本酒。
指標はその組み合わせで日本酒の味わいを知る目安になります。
上の画像はよくある目安です。ご参考までに。