日本酒トレンド

【日本酒トレンド】女性杜氏が導く「伝統を超えて新しい日本酒の未来へ」

 

女性杜氏の台頭は近年顕著に増加しています。

伝統的には日本の酒造りの世界は男性中心で、酒造りは女人禁制でしたが

昨今なぜ女性杜氏が増えてきたのでしょうか?

 

 

本記事の内容

  • 酒造りはなんで女人禁制だったのか?
  • 女性杜氏が増えてきた理由について
  • 女性杜氏が活躍する酒蔵の紹介

酒造りはなんで女人禁制だったのか?

 

日本酒造りにおける女人禁制は、江戸時代以前の歴史的な背景に由来しています。

 

  • 神聖な儀式としての酒造り
  • 信仰と伝統の影響
  • 労働の分担と家族の役割

 

神聖な儀式としての酒造り

 

日本酒は、古来より神のお供え物として用いられてきました。

そのため、酒造り自体が神聖な儀式として行われることがあり、

その際に「女性の身体は不浄である」という信念から、女性の参加が制限されることがありました。

 

信仰と伝統の影響

 

日本の伝統的な文化や信仰において、女性の月経などの生理現象が「汚れ」とされることがありました。

そのため、女性は特定の場所や行事に参加できないという制約がありました。

 

労働の分担と家族の役割

 

昔の日本社会では、家族の役割や労働の分担が明確に定められており、

男性が農作業や酒造りなどの重労働を担当し、女性は家事や子育てなどを担当することが一般的でした。

 

 

どれも確証の持てる根拠はありません。

他にも女性は糠漬けを触っているから蔵に入れないなどありました。

※ちなみに蔵人さんは日本酒造りが終わるまで納豆が食べれません。(麹菌に悪影響みたいです。)

これらの理由により、日本酒造りにおいては長らく女性の参加が制限されることがありました。

現在は、性別に関係なく才能や技術が評価される傾向が強まっており、多様性が尊重されています。

なし男

 

女性杜氏が増えてきた理由について

 

女性杜氏の台頭に関しては、近年の社会の変化やジェンダー平等の意識向上によるものと思われます。

 

  • ジェンダー平等の進展
  • 教育と専門知識
  • 味覚や感性の重視
  • 観光業やブームの影響
  • 企業の取り組み

ジェンダー平等の進展

 

ジェンダー平等に対する意識が高まってきており、男女の役割や能力の偏見が減少しています。

これにより、女性も酒造りの分野で自らの能力を発揮する機会が増えています。

 

教育と専門知識

 

女性の教育機会が向上していることも女性杜氏の増加に影響しています。

醸造学や酒造りの専門知識を学ぶ機会が増えたことで、女性が醸造のプロとして活躍することが可能になりました。

 

味覚や感性の重視

 

酒造りは芸術的な側面も持っており、味覚や感性が重要な要素です。

女性は繊細な味覚を持ち、酒造りにおいて独自のアプローチを持つことができるため、その才能が評価されています。

 

観光業やブームの影響

 

日本の酒造りや地酒への観光需要が高まる中、女性杜氏が醸造所や蔵元のPRポイントとして注目されることがあります。

女性の参加がブームの一因となる場合もあります。

 

企業の取り組み

 

一部の酒造メーカーや蔵元が、女性の活躍を推進する取り組みを行っています。

女性杜氏の採用や育成に力を入れ、多様性を重視する企業が増えていることも影響しています。

 

 

女性杜氏の台頭は、伝統的な業界に新たな風をもたらし、酒造りの分野をより豊かなものにしています。

今後も女性杜氏の存在と活躍がますます増えることが期待されています。

なし男

 

 

女性杜氏が活躍する酒蔵の紹介

 

 

女性が杜氏として日本酒を醸している酒蔵をいくつか紹介します。

 

新澤醸造店

 

「伯楽星」や「あたごのまつ」を醸す新澤醸造店の女性杜氏 渡部七海さん 

世界的なワイン品評会「ブリュッセル国際コンクール(CMB)」が

昨年新設した日本酒部門「SAKE selection 2018」の本醸造酒部門で、

渡部さんが"責任仕込み"をした「あたごのまつ 鮮烈辛口」がトップである「トロフィー酒」を獲得しました。

2023年度南部杜氏の受験をクリアして、日本で一番若い南部杜氏になります。

「あたごのまつ 鮮烈辛口」飲んでみたいです。

 

 

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相良酒造

 

「朝日榮」を醸す相良酒造の女性杜氏 相良沙奈恵さん 

25歳で蔵元杜氏のバトンを渡され、酒造りにをしている女性杜氏です。

イメージしているのは、青葉にそっと寄り添う朝露のような日本酒です。

 

 

森木酒造場

 

「るみ子の酒」を醸す森木酒造場の女性杜氏 森木るみ子さん 

女人禁制というイメージが強かった酒造りに携わって、30年以上勤めている方です。

「るみ子の酒」のラベルのイラストは、

『夏子の酒』の尾瀬あきらさんが描いたものになります。

後継者である2代目も女性杜氏で 豊本理恵さん

新杜氏就任を記念して造った酒「RIE STYLE」飲んでみたいです。

 

 

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新谷酒造 

 

「わかむすめ」を醸す新谷酒造の女性杜氏 新谷文子さん 

看護師として勤務しながら杜氏である夫のサポート役を12間続け、

平成27年に酒造りに専念するため、看護師を辞職。

平成30年新蔵への移設を決意すると共に、杜氏のバトンを受け継ぎました。

杜氏として初めて手掛けた酒は「わかむすめBunbun(ぶんぶん)」です。

 

 

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長州酒造 

 

「天美」を醸す長州酒造の女性杜氏 藤岡美樹さん 

「天美」誕生までの物語は、ご存じの方も多いかもしれません。

おさらいすると、地元の酒蔵・児玉酒造の廃業予定を知り、長州産業の岡本晋社長が

新規事業として蔵を継承。2018年に新たな社名・社屋でスタートしたのが長州酒造です。

そこに招かれたのが藤岡美樹さん。新蔵の建設がさら地の状態からプロジェクトに参加し、

約2年間の準備を経て「天美」の初仕込みとなったのが2020年です。

あっという間に、人気銘柄になっています。

 

 

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若波酒造

 

「若波」を醸す若波酒造の女性杜氏 今村友香さん 

2006年に若波酒造の8代目杜氏に就任します。九州初の女性杜氏でした。

8代目杜氏になって初めて友香さんが手掛けた、福岡名産の「あまおうを使った日本酒です

 

 

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これらの酒蔵は、女性杜氏が酒造りにおいて重要な役割を果たしていることを示す一例です。

女性の参加が増えることにより、日本酒造りの世界に新たな魅力が加わっていると言えるでしょう。

なし男

 

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なし男

日本酒が好きなサラリーマンです。日本酒の紹介と飲んだ感想や日本酒の雑学を書いてます。

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